「振れぬ体で打つは、悪手なり」——剛を捨て、柔を纏う「しなやかな構え」の極意
二、「振れぬ体」という名の枷(かせ) 肉体において: 筋脈に力が籠もりすぎ、太刀筋(スイング)の自由を奪う。 精神において: 「かくあるべし」という執念に縛られ、千変万化の理(ことわり)を拒む。 心得: 真の強さとは、岩の如き硬さにあらず。柳の如き「しなり」にこそ宿るものと知れ。
三、目指すべき「しなやかな構え」 「しなやか」とは、芯(軸)に一本の鋼を通しながらも、外側は水の如く形を変えられる境地なり。 「遊び」を残す: 十全の力で構えず、三分の余力を残せ。その「余白」こそが、不測の事態を斬り伏せる機転となる。 中心を据え、末端を放す: 己の核は揺るがさず、指先や枝葉の動きは自然の流れに委ねよ。
四、具体的な指南:しなやかさを得る三つの修練 「呼気」をもって力を抜く 常に肩の力を落とし、深く息を吐け。戦場に立つ際、握る拳の力を抜き、変化を受け入れる隙間を作れ。 「違和」を糧とする 己の流儀に合わぬ事象に出会うても、即座に切り捨てるべからず。まずは一献飲み干すが如く受け入れ、その理を読み解け。 「支点」は不動、「視点」は遊動 守るべき一線は変えずとも、そこに至る道筋は幾通りも持て。一筋の道に固執するは、行き止まりを招くのみ。
五、結び 「振れぬ体」という重荷を捨て、「しなやかな構え」を得たとき、貴殿の放つ一太刀は、風を斬り、天を突き、より高みへと届くであろう。
2026年02月15日 08:24